民主党の輿石東参院議員会長と高嶋良充参院幹事長は25日、国会内で社民党の又市征治副党首、重野安正幹事長と会談した。又市氏は、政府が28日にも予定している日米共同声明について「発表を思いとどまるべきだ。社民党を政権離脱に追い込むような話じゃないか」と民主党の対応を要請した。
社民党も与党離脱に踏み切りたくないのが本音だ。又市氏は「(参院)選挙を目の前にして選挙協力も何もあったものではない。時間をかけて月末決着にこだわるべきではない」と主張した。民主、社民両党は福岡や香川選挙区で無所属候補をともに推薦。焦点の1人区のほとんどで民主党候補の支援に回る。
内閣支持率が低迷し、民主党の苦戦が予想されるなか、社民党の選挙協力も比重が増す。輿石氏は「小沢一郎幹事長とも連絡を取って対処を考える」と応じ、小沢氏と電話で協議した。記者会見した高嶋氏は「日米合意即政府決定として、ピリオドを打つことは今の時点では無理がある」と踏み込んだ。
新たな難題を突きつけられた首相官邸側は困惑している。社民党の意向を踏まえ、ただ決着を先送りすれば、繰り返し「月末決着」にふれてきた鳩山首相の立場がない。平野博文官房長官は25日の記者会見で、月末の日米合意を見直す可能性について否定。「しっかりと社民、国民新両党に理解を求めるべく努力する」と述べた。
政府側が苦慮するのは、小沢氏が連立維持に動く一方、普天間問題自体に踏み込むことは慎重に避けているからだ。【高山祐、西田進一郎】
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